みやびの館@株式投資

中長期投資のための企業・業績分析の覚書

TOP >  企業分析 >  【企業分析】 3447 信和

【企業分析】 3447 信和

足場は素晴らしい(違う)

なんかこういう企業好きなんですよね…



<3447 信和>[東2]

【会社概要】
仮設資材、物流機器を製造販売、建設現場向けロック機能付き「次世代足場」が牽引、海外展開も。

【指標】
株価(円):1073
PER(倍):10.0
EV/EBITDA(倍):7.5
PBR(倍):1.3
ROE(2期前-前期-今期(予想)%):17.4→13.0→12.9
営業利益率(%):13.9
自己資本比率(%):55.8
配当性向(%):40.6
配当利回り(%):4.05
優待利回り(%):-

【業績の推移】
業績推移

【セグメントごとの売上】
セグメントごとの売上

【強み】
①技術・ノウハウ(高付加価値化、競争力はあるか?)
足場としては圧倒的な知名度。シンワキャッチャーはくさび形足場として40%のシェアをほこり、さらに徐々にシェアアップ中。
次世代足場でも同様のシェア獲得が期待される。(こちらはあくまで期待だが、商品力を考えると可能性が非常に高い)
・マーケットリーダであり市場の価格決定権あり。今年度は資源価格の上昇を商品へ価格転嫁中。
→価格勝負でも他社に負ける要素が無い。(価格勝負で潰れるのは他社のほうが先)
技術力と品質はピカイチであり、今のところ他社の追随は許していない。(それがシェアにあらわれている)
製品の生産能力が他社と比較して抜群に大きい

②ブランド力
・これだけシェアが高いので建設現場では信和ブランドが浸透。

③顧客の囲い込み力(スイッチングコストが高いか?)
・少ない足場で済む現場を対象ならスイッチングコストは低い。ただし、大規模になれば製品を統一した方が抜群に使い勝手がよくなる(製品ごとにサイズ等の規格が異なるため)。そう考えると一度使いだしている製品から切り替えるためのスイッチングコストは高くなる。
くさび形と次世代足場の規格を統一しているため、さらに囲い込む力は向上
→互換性ありは次世代足場が加速度的に増える理由にもなる。

④ネットワーク効果(ユーザが増えることで価値が加速度的に高まるか?)
強くはないがあると考える。規格があり統一して使う必要があるため、主で使い始めたらその後は信和製を使い続ける(追加する)可能性が高い。

⑤規制(参入ハードルが高いか?)
・鉄を固めることができれば良いのと、特殊な技術は必要でないため、参入障壁は低い。
→ただし、人の命がかかるので品質等を考えると思った以上に参入障壁はあるのではと。
→→今更、成熟してガリバーがいる足場マーケットに新規参入をしてくる可能性は低いし、仮にあっても脅かされるのはまだまだ先

【売上の拡大余地】
・国内の足場自体のマーケット規模は頭打ちに近いと創造する
活路を見出すなら海外市場(特にアジア)
→→海外はマーケットとしては魅力的だが拡大にはまだまだ時間がかかる
・くさび形のシェアは40%であるが、更にジリジリ他社のシェアを奪い上昇中
・昨年度から投入している次世代足場への買い替え需要が当分続くのでは
→それに伴いくさび形の足場は多少縮小傾向に…
・昨今の異常気象により足場を使った作業の量も増えていると考える

【リスク】
資源(鉄鉱等)価格の影響をもろに受ける
→タイムラグはあるが価格転嫁は可能
不況により建設需要が落ち込み、そのあおりを受ける可能性がある
→公共工事の需要があるのでそこまで落ち込まないか…?
・作業現場の機械化で足場が必要なくなる可能性がある
→可能性はあるが、まだまだ先のお話か
・販売(フロー)であるため、タイミング等により一時的に販売量が落ちる可能性はある
→一時的な問題であるので長期的に見たら平準化されるか
・他社の画期的製品によりシェアが侵食される可能性
→製品に互換性がない限り、当分の間は信和製を使わざるを得ない(フローなのでそれでも厳しいか…)


【所感】
「ビジネス内容の観点から」
・マーケットリーダであり、価格競争力があり、製品の品質や機能も高レベルである。
・一度信和を導入したらその後は信和で揃える(製品の規格の問題)。人の命がかかっていることを考えると多少安くても信頼性が低い製品は使いづらい気がする。
・製品開発にあたり最先端技術が必要という分野ではないため、技術の蓄積や実績がかなり有利に働くと考える
・足場という大きな変化がない製品を扱っているため、生産設備もそれほど大きく変更する必要は無いと考える。
設備投資は最小限ですむ
・競合他社はあるものの生産力も考えるとここが圧倒的に強い
・製品の売り切り型(保守等はなし)であるものの、買い替え需要は安定して存在する。
 建設現場では使用中に意図せず壊してしまうことも多いので、その場合は予定外にも買い替え需要が発生する。


「業績の観点から」
売上はここ数年右肩上がり。利益に関しては資源価格の高騰を受けて減少。
2Q以降は順次製品の価格転嫁を実施。
・資源価格の高騰から利益率が減っているものの二桁の営業利益率を維持
次世代足場の売上は好調。その影響からかくさび形足場の売上は減少。

「財務の観点から」
・ファンドにたらい回しされたため非常に大きなのれんが資産にのっている
・のれんが全て減損された場合は自己資本比率が30%程度に。有利子負債は70億程度あるが15億程度の利益がでる企業なのでなんとかなる…か?

「キャッシュフローの観点から」
・設備に大きな投資がいらないためフリーキャッシュフローは安定してしっかりでるはず

「資本政策の観点から」
ROEは比較的高い。のれんがなければかなりの高ROE銘柄。

「その他」
配当性向は40%を明言
→業績が安定していると読むので現状の高配当が今後も維持できるのでは?と期待

「コメント」
最近なんとなく気になっている足場銘柄です。
最先端技術が必要なわけでもなく枯れた技術を使っており、新技術より品質とお客様の使い勝手の方が重要かもしれません。
企業的にもお客様からのフィードバックを製品に活かす仕組みができているようなので、その点はあまり心配ないのかなと。
品質に関しても当然こだわっているようです。
ただ、お客様を気にしすぎる分イノベーションが起こりにくい企業である可能性もあるため、革新的な製品が他社で発売された場合に驚異を受ける可能性はありますが、製品の供給力を考えるとおいそれとシェアトップの座を渡すということは無い気はしております。

鉄鉱価格の影響をモロに受けますが、商品へ価格転嫁できているので、顧客に対しても価格交渉力があるという証明だと思います。
価格交渉力があれば今後も適切な利益を維持することはできると考えます。

建設業と見られているのか(シクリカル)割安に放置されていますが、今建設市場の仕事量が飽和を超えている状況を考えると、もし景気が悪くなっても仕事はかなりあるんじゃないかと思っております。
が、建設業の仕事が減れば煽りを食らって信和も業績が悪化することも十分考えられるので(買い替えを控える)、その点は十分注意が必要だと思います。

優位性のある(高営業利益率)事業で成長を多少期待(ほどほど成長)をしつつ、高配当にてインカムゲインまで貪るというシナリオを描いて投資をしております。
スポンサーサイト



コメント






管理者にだけ表示を許可